私が生まれるもっと前のお話
私が生まれ育ったのは、増改築された小さな平屋のお家。
以前ブログで少しお話しました。
その小さな平屋のお話です。
私の祖父は買った物には何でも記録するので、
家では日付が書かれたものをよく見かけました。
そう、こんなところにまで。
ダイニングキッチンのみんなが集まる木の柱。
ここで暮らしていた時も目にし、
引っ越をしておじいちゃんの家に遊びに来ていた時にも目にしていたこの文字。
あまり気に留めることもなく、
数年前に「もうすぐ築50年なんやね」っていう話をしたくらいでした。
今は年齢のこともあって実家で一緒に暮らしているので
この家にはたまに来てお仏壇のお供えをしたり法事をするくらいなんですが、
今年のお正月、この文字がまた目に留まりました。
おじいちゃんが33歳の時、お父さんが9歳の時に
喜びいっぱいの中この文字を書き込んでいる当時の気持ちを感じたような、
その情景が目に浮かぶような気がしました。
この“祝”という文字。
家づくりの仕事をするようになって、
上棟の時に書く御幣やお引渡しの喜ぶ施主様の姿と重なり、嬉しい気持ちになりました。
これからこの家をどうしていくかという現実の問題もありますが、
こんなタイルの床のお風呂がある家、私は好きなんですよね。
M.T